いつも行っているスーパーに今日も行ってきた。以前日記で紹介した、もやし一袋10円の店である。
いつものように食材を買ってレジに並んだ。
レジのすぐ隣にはアイスの冷凍庫がある。冷凍庫とレジの間は人ひとりがやっと通れるかという間隔しかない。
わたしは、そこで恐るべき光景を目にした！
冷凍庫に首をつっこみ、勢いよくアイスを探しまくっている何者かがいるのだ！
しかも、その人物は恐るべき長髪の持ち主だった。なんと、腰のあたりまで届こうかという長さなのである。しかも髪の毛の前半分は冷凍庫の中に入っていた！き、きたない。
あまりにも髪が長すぎて、男性か、女性かは見分けがつかない。ゆるゆるのジーンズに、だらだらのTシャツという出で立ちも性別不詳だ。
この手の長髪は場末のライヴハウスで平日昼間にギターを弾いている男性にもいるパターンだ（写真参照）。安易に性別を決めつけてしまっては、命取りにもなりかねない。
この光景があまりにも不気味に感じていたわたしは、さっさとレジを済ませようとお金を支払い、アイスの冷凍庫とレジ台の隙間を一刻も早く通り抜けようとした！だが、その行く手には、長髪人間によってふさがれてしまっていた。
だが、この長髪人を見ているのもイヤだったので、勇気を振り絞って、強引に通り抜けようと試みた！
その時、彼の人の髪の毛が私の腕に触れた。ゾッと鳥肌がった。こんな恐怖に見舞われたのは久しぶりだ。その長髪の人物はすごい目つきで私を睨んできた。女だった。彼女と目が合ったのは１秒にも満たなかったと思うが、白目が異常に大きかったことだけは覚えている。
彼女は私が目をそらすと、すぐさま再びアイス探しに没頭しはじめた。髪の毛の前半分は、やはり冷凍庫に浸かっていた。《完》